家庭料理をご提供する
コミュニティ型飲食店ー侑歩

投稿日:2019年7月30日

いのちの息吹は、何者にも変えがたい。

ブログトップ »

お疲れ様です!

今日は、友人の紹介からお知り合いにさせて頂くことができ、

毎月の勉強会【奈良少年刑務所を宝に思う会】に参加させて頂くこととなり、

会の保存に尽力されておられる作家の寮 美千子女史の著書

【空が青いから白をえらんだのです】と【あふれでたのはやさしさだった】を

ご紹介したいと思います。

皆さんは、旧奈良監獄/奈良少年刑務所をご存知ですか?

私は、大人の絵本の読み聞かせをする友人から教えて頂くまで、奈良に刑務所があったことすら知りませんでした!

この奈良少年刑務所、大勢の観光客が訪れる奈良公園や東大寺から北に歩くこと20分。閑静な住宅街の中にあるようです。この美しすぎる刑務所が存在する背景には、明治時代、外国人を日本の法律では裁くことのできない不平等な条約があったこと。その改正のために、日本が近代的な法治国家として諸外国と対等に渡り合える国になったことを内外に示す必要があったのです。その方法として、諸外国に劣らない近代的な監獄や法制度の整備が進められたそうです。

日本明治の五大監獄の一つとして一昨年2017年3月末に閉鎖されたこちらの建物で、閉庁されるまでの数年に渡り、

受刑者の少年たちに【社会性涵養プログラム】の講師として詩と絵本を通して

更生教育に携わられた寮女史。

著書の中でもおっしゃっています。

【家庭では育児放棄され、まわりにお手本となる大人もなく、学校では落ちこぼれの問題児で先生からもまともに相手にしてもらえず、かといって福祉の網の目にもかからなかった。情緒が耕されていない、荒地のまま、自分自身でも、自分の感情がわからなかったりする。でも、決して感情がないわけではない。抑圧され、溜まりに溜まったものが、ある日何かのきっかけで爆発する。】

そんなケースがいくつもあるそうです。

だからといって、犯罪そのものは、憎むべき行為であり、被害者の無念やそのご家族の心の傷は、計り知ることが出来ません。償おうとしても償いきれるものではありません。しかしまた、社会が犯罪者を作っていることも事実で、わたしたちはいつもそのことを忘れてはいけない。

ですが、【社会性涵養プログラム】の講師として犯罪を犯してしまった青少年と関わることで改めて

【詩の力】を思い知らされたと。

著書の中でも、

【わたし自身、詩を書く者であるのに、詩の言葉をどこかで信用していなかった。詩人という人々のもてあそぶ高級な玩具ではないか、と思っている節さえあった。けれど、物語の教室をやってみて、わたしは思い知らされた。それまで、詩など、なんの関係もなかった彼らのなかから出てくる言葉。その言葉が、どのように人と人をつなぎ、人を変え、心を育てていくのかを目の当たりにした】

この著書は本当に心が溢れて、涙を拭わずして読み終えることは出来ません。

人は誰しも生まれるべきして生まれてきた。生かされて生きている。

そしてある人は、【多くの苦難が降りかかろうとも、その苦難は、越えるべきことで、超えられない苦難などなく、全てが選択したもの。でも裏を返せば、本来進むべき道を間違えているからこそ、苦難となって天は与えるとも】

もし上記のことが真実なら、彼らは、詩を通して、社会性涵養プログラムを通して【人は変われる】ということを純粋に感じたことと思います。

その純粋で無垢な思い。心の奥にしまった葛藤、悔恨、優しさ、

それを見事なまでに導かれ、彼らの閉ざされた思いが「言葉」となって溢れ出た瞬間。

そんな奇跡のような詩が集約されています。

【自分らしく生きること】をまた別の角度から見ることが出来る本当に素敵な詩集。

是非ぜひ手にとってみてはいかがでしょうか?

«前の記事 
 次の記事»